日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2023年9月12日自分の中にある話のネタを掘り起こそう!


★話のネタがないと話せない


「人と話していて話題が途切れると、話すことが思いつかなくて会話が続かない」
「何か話そうと思うが、話題が思いつかなくて沈黙が続いてしまう」
こういう経験は誰にもあると思います。実は『話のネタがない』ことは、話が苦手と感じてしまう原因なのです。話が得意な人は、その場で思いついたことをスムーズに話しているように見えますが、そういう人でも自分の中に『話のネタ』がストックされていないとその場で話すことを思いつくこともできません。
従って、話のネタを自分の中にストックしておくことはとても大切なことなのです。日本話し方センターのベーシックコース2日間集中コースでは、日頃から話のネタを集めましょう、という講義をしています。ネタはないかと常に意識していれば、物事を観察する意識が芽生え、ネタになりそうなものが色々と見えてきます。それらの物事を、その時に考えたことや感じたこととともにストックしていけば、話のネタは自分の中に蓄積されていきます。


 



★ネタは自分の中にもある


ところで、話のネタは自分の中にも沢山あります。私たちはこれまで生きてきた中で、実に様々な経験をしています。しかし残念ながら、そのほとんどを記憶に留めることなくスルーして忘れてしまっているのです。実に勿体ないことです。
ぜひ自分の中にあるネタを掘り起こしてストックしていただきたいと思います。この掘り起こしには大きく分けて2つの種類があります。


 

★自問自答する


一つは、自問自答することです。
例えば、事業に成功した人をテーマにしたテレビ番組を見ているとします。そういうときに、軽い気持ちで「自分は成功者なんだろうか」と自問してみるのです。そうすると、こんなことを考えたりします。
「そもそも成功者とは何だろう。成功の定義って何だろう?」
「例えば、自分の人生を振り返って大きな後悔がないなら、それは成功者と言えるのではないか?」
「だとしたら、自分は、そんなに後悔はしていないので成功者と言えるだろう」
決して正解があるわけではないので、何を考えても自由です。このように自ら自問自答したことが立派な話のネタになります。


また、「人生最後に一品だけ食べられるとしたら何を食べるだろう?」と自問自答しても面白いですね。
それを暫く考えて「トンカツだな!』と思い、それを記憶したとしましょう。その後、日常会話や飲み会の席で食べ物の話になった時、「私、トンカツが大好物なんです。死ぬ前に何か一品食べられるんだったら絶対トンカツです。それくらい好きなんです」と言えば、話は盛り上がるでしょう。そして、「じゃあ、他の人は死ぬ前に何が食べたい?」というように話題を広げることもできます。


自問自答は、道を歩いていても、お風呂に入っていてもできます。ふと頭に浮かんだことをとらえて、少しの時間じっくり考えることを習慣にすれば、かなり広くて深い話のネタができます。また、上に書いた「人生最後に食べたいものは何?」などの問いかけもこうしたすきま時間で考えておくとよいでしょう。



★過去の経験を深掘りする


もう一つは、自分の過去の経験を深く掘り下げることです。
例えば、「子供の頃に好きだったことを10個あげてください」と言われてすぐに思いつきますか? 1つ、2つはあげられても10個あげることはなかなかできないでしょう。しかし5分くらい集中して考えてみると、10個くらい簡単に出てきます。実際、私は過去にこの質問をされて5分間集中して考え、15個思い出すことができました。
「ああ、自分はそういうことにも興味があったんだなぁ」
「こういうことも好きだったなぁ」
と改めて実感できました。そして、その好きだったことにまつわるエピソードなども思い出し、「自分はこういうことを大切にしていたんだなぁ」と自分を見直すことができました。
このようにして思い出したエピソードや考えたことなどが、自分を語る上での話のネタになります。先にも述べたように、人は自分の経験や体験を掘り下げずにやり過ごしています。それらをあえて掘り起こして考えを添えれば、かなりよいネタになります。


ぜひ自分の中にある話のネタを掘り出してください!


 

★話し方を学びませんか?


日本話し方センターのベーシックコース2日間集中コースでは、話のネタの集め方以外にも、要領のよい話のまとめ方や聞き手を惹きつける話の仕方など、話し方全般について講義と実習でご指導しています。その成果は多くの受講生が実感されています。ぜひ「受講者の声」をご一読ください!

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